本当に「受託開発も悪くない」と言えますか?

ぼくは地元でWEB系のソフトウェアエンジニアをしていて、ずっと疑問に思うことがあるんです。

それは「受託開発」や「人月」というものについてです。

この記事はなにかを解決するものではないですけど、こういう気持ちってあるよね、という共感のための記事になります。

本当に「受託開発も悪くない」と言えますか?

受託開発も悪くない、という人もいます。ぼくも「悪くはない」と思っています。
ですけど、100%心から喜べるか、というとそうではないというのが正直なところです。

もしあなたがエンジニア、もしくはものづくりやクリエイティブに関わる人ならば、この気持ちはより分かってもらえるんじゃないか、と思います。

エンジニア業界における報酬の決め方

受託開発は結局、クライアントありきで成り立つ商売で、どうしてもクライアントの要求どおり作るという構図になりがちです。クライアントとの関係や程度にもよると思いますけど。

1次請けで開発しようとも、結局は人月商売。納期がいつであっても、人を積めば解決できるという算数で解決されてしまいます。
そして、その算数がうまくいかないことを分かって、やっているというところがあります。

エンジニアの報酬というのは、こういった時間の切り売り的な働き方になっているのが現実です。

エンジニアは、モノづくりが純粋に好きな人が多い

ぼくの観測範囲ではエンジニアはモノづくりが好きな人が多いです。

ぼくを例に挙げるのは客観性にかけますけど、ぼく自身プログラミングに限らず何かをゼロから作り上げることは好きです。
そして、それが誰かに使ってもらえたら、最高だなと思います。

しかし受託開発の場合、納期は決まっていて、どこか妥協してクライアントの要求に沿ってシステムを作ることがしばしばあります。

ぼく個人的には、そうやって納品してもなんだか満足のいかない気持ちは残るし、そのうちまた新しいプロダクトをアサインされてそれもまた満足のいかない形で納品してしまうのだろう、という気持ちになってしまいます。
そしてこういうのが繰り返されると、得も言われぬ「やらされ感」を抱えるんです。

一つのサービスやプロダクトをちゃんと向き合って作っていきたいという気持ちをもつエンジニアは、ぼくだけじゃないと思います。

自分が作ったもので評価される

人月で働く以上は自分の欲求にどこか蓋をする必要があるのは、許容しなければならないことなのかもしれません。

しかしクリエイティブ分野において、例えばデザイナーやイラストレーター、漫画家など好きなものを作って評価される世界はあります。もちろん厳しい世界という前提ですけど。

エンジニアもそういう「自分が作ったもので評価される」人がいてもいいと思うんです。